2014年12月24日水曜日

カラオケ究極の極意 第四段階


自分の歌唱を分析します。

ここが「再現音感」の訓練です。

録音した自分の声をじっくり聞いて分析してください。
こりゃだめだと思っても諦めずに楽譜に赤ペンでチェックをいれて、第二段階へ戻ります。
合わせ歌いには赤ペン部を意識して歌手とぴったりあわせる努力が必要です。

分析チェックポイントは以下の7つです。

  これも参考に→ 童謡は簡単。なぜか。

その1 歌いだしの感じ
最初の音程に達する速度はどうか、不自然ではないか。2度ほど低い音程からすっと立ち上がる感じをつかむ。
歌いだしの印象は大事です。カラオケスナックなどでここだけで客を振り向かせることが出来ます。 

その2 リズム(再現音感が感じられるか)
無意識に遅くなったり早くなったりしてないか。休符を意識していれているか。

その3 音程のゆれ具合(再現音感が感じられるか)
2分音符、全音符、スラー(音符が曲線でよこにつながってる)の音程維持はできているか。
音程がゆれているな、と感じたときは声量が出ていないのが原因です。  

その4 子音、拗音の発音
強く出ているか、子音がしっかり聞き取れるか。苦手な子音を探して克服して下さい。
   参考→ 子音などが及ぼす音響機器への影響。

その5 ポルタメント処理(再現音感が得られたか)

これは中ボスです。(ボスって分かりますか。ゲームの敵のことです)

     ポルタメント = 前音から後音への音程(ピッチ)の変化具合です。

互いの音高が離れているほど難しくなります。
一般に音痴と感じている人はこれがゆるやかすぎて音程を合わす余裕がないので音痴に聞こえてしまうのが原因だと思います。
「ゆず」の楽曲には1オクターブの音高が平気で現れます。歌う側は大変です。
ポルタメントが早すぎると機械的な歌い方になりますが、結果としてはポルタメントなしで歌うつもりでいいと思います。
音高が離れていると後側の音程はたいてい狂いますのでそこを「ぴしっと」合わせられるかどうかが勝負です。 

ですが楽譜には意図的にポルタメント歌唱を要求する箇所があります。タイです。


典型的な曲はたとえばHYの「♪NAO」です。音高がゆるやかなので一見簡単に見えます。(楽譜は載せられません、すみません)
このタイを同じ音程でごまかしたり、ポルタメントを切ったり、だらしなく上げ下げすると曲のよさが半減します。
特に苦手な子音からの母音への音程変化は難しい箇所となりますので課題のひとつです。

  簡単な例) 「かあちゃん」と「あーちゃん」とどちらがいい易いですか。
          赤ちゃんが子音を省いて言葉を覚え始めるのは聞き取りと発音が
          難しいからです。
          お子さんが子音を省いているな、と感じたらお母さんは自分の
          発音に注意したほうがいいということです。

その6 シンコペーション(再現音感が完成したか)
大ボス、強敵です。
シンコペーション進行がちゃんと楽譜通りに歌えているかチェックします。 
 

  シンコペーション = 基本の拍(4拍子、3拍子など)と食い違ったリズム

                



この例に限りませんので見分けるのは難しいですが、なんだか原曲と違うという違和感はたいていこのシンコペーション進行が原因です。
 なぜ難しいか?それは学校唱歌にシンコペーション進行を使った楽曲が少ないからです。リズム感が染み付いていないのです。
 シンコペーション進行は旋律に独特の揺らぎを与えるため現代ポピュラー音楽の基礎にもなっています。曲に全体インパクトを与え、同時に見事なシンコペーションはその瞬間に聞き手に感動を与えます。あなたが課題曲を選んだ理由がもしかしたらそこにあるのかも知れませんね。
                 
ところが難しい子音→母音への音程変化とリズム変化が同時に起こってしまうのがシンコペーション進行なのです。

シンコペーションのたくさんある楽曲は選ばないほうが本当はいいのです。

演歌を歌うひとにも要注意です。最近の演歌はシンコペーション多用の曲が増えています。
シンコペーションのリズムに完璧にはまるとそれを聞いていた人は「はっ」として背筋が震えるはずです。それほどに曲の印象付けにおおきな効果があるので、歌いこなせれば至極の一曲となるでしょう。 

代表曲では 谷村新司さんの「♪昴」です。
その他では、レミオロメンの「♪粉雪」でしょうか。
日本が誇るポピュラー曲ですが、これらを完璧に歌いこなすのは難しいです。   
                  

その7 歌い終わり
音程の変化や、フェードアウト(だんだん声を小さくすること)、長さです。
各パートの終わりや最後の歌い終わりでは声をフェードアウトします。伸ばしきれずにかすれて音程がずれてしまいがちです。
これは自分のくせだと思って、マイクを思い切り離して最後を潔く「ぴっ」と切ってしまうのもテクニックです。
直すのであれば最後のブレス(息継ぎ)に余裕を持たせて肺からの空気の流量を減らそうとせず、最後の1秒くらいで声を無理なく絞ります。
これでも十分うまく聞こえます。(ビブラートには声量が必要ですし)

以上です。

1回聞いて満足できればそれでいいんですが、まずそんなことはありません。 「何ダコリャ」 が最初の感想でしょう。

ですが、これまでずっと歌ってきた歌の場合は一発でうまくなったと実感できるかもしれません。
「何だこりゃ」の原因は原曲の歌手のイメージが自分のものになった証拠でもあります。
めげずに楽譜に赤ペンでチェックをいれて、第二段階へ戻ります。合わせ歌いには赤ペン部を意識して歌手とぴったりあわせる努力が必要です。
身近な人に聞いてもらうのもいいでしょうが、具体的な指摘が出来る人は少ないと思います。一番楽曲を聴いているのは貴方自身なのですから。
なかなか直らないときは難しい部分の脳内再生力が弱いと見て間違いありません。難しいため意識的に飛ばしていて聴いていないことが原因です。
家事をしながらで良いのでて難しいところを脳内再生できる力を鍛えてください。

☆バックにカラオケがあると、この「何だこりゃ」感がつかめず、なんとなくうまく思えてしまうのです。 

それでは次にいきましょう。いよいよカラオケ本番です。

第五段階  再現音感=歌唱力が手にはいりました。



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