2014年12月26日金曜日

MSXのPSG音源にやられていた

MSXのPSG音源にやられていた当時

懐古的な話はしたくないと思うものの、ちょっとだけいいですか。ね。ちょっとだけ。
(注意)以降カッコ()内はもう一人の俺である。


MSXは1983年~1990年まで存在していたパソコンである。(詳しくは書かないで下さいね。頼むから)
40代であれば懐かしく思える方が多かろう。俺はMSXのマイクロソフトMSX-BASICのROMを逆アセンブルしてほとんど全てのサブルーチンフックを解析し、拡張ROMカートリッジをいくつも自作していた。(超変態ですね)
代表的なものではGPIBインターフェイスまで自作した。(GPIBとは計測器とコンピューターの通信規格です。こんなものは業務用パソコンにしか付いていません。バカですね)
果てはA/D変換、D/A変換、パラレルI/O、RS-232C通信まで自作して一人悦に浸っていた。全てBASICからコントロール可能なので販売するか?とも考えていた。実はMSXにはMSX-DOSと呼ばれるCP/M互換OSを供給して従来CP/Mアプリケーションと互換性を持っていた。これらを利用し、C言語も使えたので開発はそんなに難しいものではなかった。
MSXのハードを利用したのはそのコスパの素晴らしさである。MSXは2万円以下で手に入った。当時の主力はPC-9800シリーズでありこちらは60万円は下らなかったことを考えれば、非力なCPUであろうともそのコスパは抜群に良かった。

ゲームの品質も大変良かった。特に日本ファルコム、ナムコ、コナミはMSXゲーム開発に注力したメーカーで特にゲームサウンドに拘った。日本ファルコムの「イース」というゲームがあった。特に「イース2」のサウンドに俺は完全にはまってしまったのだ。(キモオタ発言きました)
MSXの音源はAY-3-8910相当の互換音源でエンベローブが実に細かく設定できた。この音源のサンプリングレートは111.86KHzであり、CDのサンプルレート44.1KHzを軽く超えていた。3音同時発生+ノイズという陳腐な仕様が逆にクリエイターの挑戦心を刺激したのだろう。
FM音源でもないただのPSG音源が何故心を動かしたのか?
MSXが出すPSG音はBASICで奏でても、それほど良い音はしない。音源チップを機械語からダイレクトで制御する必要がある。こればかりはゲームを逆アセンブルしないと解析できない。一時期、これに挑戦したが夢かなわず現在に至っている。

俺はMSXのゲーム音楽のすばらしさを知人に説いて回ったが誰一人として「ファミコン音」を肯定しなかった。(あたりまえですね。何を考えているんでしょうか。)
MSXに入れ込んだためにMSXだけが特に良く聞こえるのかもしれないが、皆さんはどうであろう。
ハイレゾでe-ONKYOあたりが「思い出の青春ゲーム音楽:MSX全集」でも出してくれないだろうか。

後にMSXはMSX-AUDIOというFM音源を採用する。俺はこのFM音源に非常にがっかりした思い出がある。音自体に厚みが全くない。ポヤーンとしている。発売されるゲームもBASICで出せる程度の音レベルでしかなかった。MSXの音楽は、いや、MSX自体がFM音源発表以降、既に終わっていたのだ。

コナミが出したSCC音源もこれまた俺の脳髄を刺激した。MSXがなくなった後もサウンドコレクションとしてSCC音源をそのまま録音したCDが販売された。当然買った。(こんなものどれだけ売れたんでしょうか)
イースもJDKバンドによるパーフェクトコレクションが発売され、当然買った。だがこちらはPSGとは程遠い生バンド演奏で、それなりに楽しめるがゲーム画面は浮かんでこない。
今現在、脳内再生可能なのはPSG音源とSCC音源だけである。(精神科へ一度行くことをお勧めします)

イース1(実機の音に近い動画です。これもエミュかな)
https://www.youtube.com/watch?v=Y3Xa_QeHD7o
イース2(エミュですがかなり忠実です。)
https://www.youtube.com/watch?v=5X3j1qut3-c

MSX MUSIC コレクション(イース2の動画と同じ作者さんによるものです)
https://www.youtube.com/watch?v=nF-Iy1dfeuU


もう二度と返ってこないパソコン音源の数々、貴方にも思い出のゲームサウンドがあると思う。
今夜はそれと共に一杯やろうではないか。(お前下戸だろが)

以上です。お付き合い頂きありがとうございました。


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